Four L consultant's blog

4つのLを大切にするキャリアコンサルタントです

スタートアップの功罪 ~人を雇うということ~(前)

 企業形態の一つとしての「スタートアップ」の表現ですが、文字どおり「始めた」「起業した」という意味であるなら、ある程度の賞味期限があるはずでは、と考えていたのですが、どうもその時間軸的な考え方だけではないようです。

 正直ベンチャーとの違いなどもはっきりとは理解していませんが、それでも昨今、ツイッターアカウントのプロフィール欄で「スタートアップで採用担当しています」などの文字を目にする機会が増えてきたなぁという印象があります。

 現在、世界を席巻しているGAFAもそうですし、更に言えば昔ながらの日本的大企業であっても、その多くは起業時にはいわゆるスタートアップだったはずなので、先見の明をもって新卒時の就職先としてスタートアップ企業を選択する学生が少なからずいることについては理解できます。

 ただ、直接的なプロフィットを生まない教育研修に多くの時間と費用を割ける点や、大所帯の組織の一員としての経験を得られる点など、少なくとも新卒時のファーストキャリアの選択としては、(自身が自由に選べる状況にあるのなら)システムやノウハウが蓄積されている大企業を選んだ方が、後々のキャリア上の可能性も広がっていくことと考えます。

 就職先としてスタートアップ企業を志望する、あるいは就活途中から方向転換して志望し始める学生は、近視眼的にメリットしか目についていない場合も多いので、上述のような説明もして、本人の意思決定の際の参考にしてもらいます。 (続)